2019年05月17日

女性特有の症状と漢方薬!

ぽかぽか陽気ではなく、暑いっっ!(;ω;)

気持ちの良い季節が一瞬で過ぎ去ってしまって、子供の頃と比べると「四季」はどこにいってしまったのだろう?と思ってしまう今日この頃ですが、女性の月経不順や月経痛のご相談が増えています。

女性特有の症状といえば、やはり漢方の得意とするところ。

気になる症状はなんでも早めに手をうっておくにこしたことはないですが、将来的なことを考慮すると月経が関係しているものは特に早めに対応していた方がよいでしょう。

今週は女性特有の症状について、リビング新聞(岡山)の「ここが知りたい漢方」の更新です(2019/5/17号)

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月経不順や月経痛で悩んでいる女性は多くいます。

しかし、それらを異常なことと思っていない人が少なくありません。 

重大な病気が隠れていることがあるので、まずは原因を調べてみることも大切ですが、多くの場合、女性特有の症状に漢方薬は高い効果を発揮します。

漢方では昔から「婦人の諸病の起りは月経の不調によるなり」などといわれ、月経の乱れが女性の病気の多くに関係していることが経験により理解されていました。

そして、月経不順や月経痛を改善する漢方薬が工夫されてきたのです。

漢方は経験を重視し、実際の効果を確かめながら発達した医学です。

使い方さえ間違わなければ効果が期待できるのは当然でしょう。

大切なことは、「月経不順には○○、月経痛には△△がよい」などと、病名や症状だけで一定の薬を決めつけないこと。

同じ病名や症状でも、一人一人の細かい状態は異なります。

服用する人の体質や症状に適する漢方薬を選んで試すことが、効果的な漢方薬の使い方につながります。

漢方薬は、西洋薬のホルモン剤や鎮痛剤のように、一時的に月経をコントロールしたり、痛みを抑えたりする効果は強くありません。

しかし、一時しのぎの効果ではなく、体の状態を整えることによって、月経不順や月経痛が起こらないように治してしまうことを目的とします。 

さて、女性のホルモンバランスの乱れを漢方では瘀血(おけつ)といいます。

月経不順や月経痛はもちろん、子宮筋腫、子宮内膜症、卵巣嚢腫(のうしゅ)のほか、冷え症、不妊症、更年期障害・血の道症など、女性の不調の多くに瘀血が影響しています。

漢方薬で瘀血の状態を上手に整えることができれば、女性の病気が改善されやすいのです。

多くの場合、3カ月も服用すれば良い結果が得られます。

漢方の専門家によく相談して、上手に試しましょう。

月経困難症で市販の鎮痛剤を服用する人も多いのですが、その場しのぎの薬でなく、漢方薬で根本治療をしてほしいものです。

(北山 恵理)

2019年04月27日

長引くとつらい咳

咳は長引くと辛いものです。

夜咳き込んで寝つけなかったり、何回も繰り返す咳によって疲弊したり、あなどれません。

最近、咳のご相談が増えています。

そんな咳について、今週もリビング新聞の漢方よもやま話の更新です(2019/4/26号)

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ここ数年、風邪をきっかけに咳だけが残って治らないという相談が増えています。

2〜4週間ほど咳が治まらない場合は、咳喘息(せきぜんそく)ということも。

喘息の特徴であるヒューヒューといった喘鳴はありませんが、喘息の前段階といわれているため注意が必要です。

咳の原因は、風邪などのウイルス、ハウスダストやダニなどのアレルギー、ストレスなどさまざまです。

咳止めや抗生物質などの西洋薬を服用してもなかなか治まらない咳には、漢方薬の効果が期待できることが少なくありません。 

咳は長引くとつらいものですから、早めに対処した方がよいでしょう。

咳の漢方薬で有名なものに麦門冬湯(ばくもんどうとう)があります。

顔が赤くなるまで咳き込むような激しい咳が発作的に出る人、痰(たん)がからんでなかなか切れない咳が出る人に適することが多い薬です。

半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)は、のどに何かはりついて取れない感覚があり、咳をするような人、不安症状や不眠症の人などに用いられることが多い漢方薬です。

参蘇飲(じんそいん)は、風邪の初期に寒気、発熱などがあり、咳、痰が残っているような人、普段から胃腸の弱い人の風邪に用いられることが多い漢方薬です。

漢方薬は診断名ではなく飲む人の症状や体質に合わせて適切なものを選びます。

悩んでいる症状によって上手に使い分けましょう。

(北山 恵理)

posted by なつめ at 10:00| リビング新聞−よもやま話−

2019年04月06日

外傷に対応する漢方の効果とは!

羽生選手、怪我がクセになってしまっているよう・・・。

漢方薬を試してみたらいいのになぁと思います。

今週もリビング新聞(岡山)の「ここが知りたい漢方」の更新です(2019/4/6号)

漢方薬の剤型(煎薬、顆粒剤、錠剤)A.jpg

先日行われた世界フィギアスケート選手権で日本の男子選手が見事な演技を披露し、銀メダルに
輝きました。

その選手が望む結果にならなかったことは残念ですが、彼が気にしていたのは右足首の調子です。

捻挫などは繰り返し症状が出ることが多いようです。

さて、明治時代に漢方が衰退した要因の一つに、戦場での外傷に対する応急手当が西洋医学よりも劣っていたことが挙げられます。

その流れは明治時代以降ますます広がり、現代では外傷に対して漢方が思いのほか役立つことがあることは忘れ去られています。

しかし、西洋医学が重視されるようになるまで日本の医療を支えてきた漢方には、多くの外傷にも対応してきた歴史があります。

そうした漢方の効果の中には、西洋医学にはない貴重なものがあるのです。

西洋医学では原因がはっきりせず長く悩まされている頸椎(けいつい)捻挫の痛み、骨折した場所や手術跡のあたりがいつまでたっても痛むなどの症状が、漢方薬の服用で改善していくことは少なくありません。

漢方では、外傷の原因を瘀血(おけつ)と考えます。

血の循環が滞った状態で、内出血を想像すると分かりやすいでしょう。

そのため、駆瘀血剤(くおけつざい)といわれる瘀血をさばく漢方薬が利用されます。

駆瘀血剤というと婦人科の症状に利用するものと思われがちですが、瘀血が原因のさまざまな症状に利用されます。

駆瘀血剤で一般的に外傷に利用されているものが幾つかあるのでご紹介しましょう。

腫れや痛みが激しく、比較的体力があり便秘傾向の人に利用する桃核承気湯(とうかくじょうきとう)、皮下出血が広範囲にあるときや軽度の頸椎捻挫に桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)、腫れや痛みのほか、筋骨の疼痛(とうつう)が長引くときには「打撲を治す薬」という意味の名が付けられた治打撲一方(ちだぼくいっぽう)などが利用されています。

西洋医学の治療でなかなか改善せずに悩んでいるときは漢方の専門家に相談してみてはいかがでしょうか。

(北山 恵理)