2016年08月27日

効き目の不思議を想像して!

8月ももう終わってしまいますね。

セミの鳴き声もすっかり聞こえなくなり、夏の終わりを感じます。

夏の終わりを寂しく思うのは私だけでしょうか(;ω;)

とはいえ、まだまだ暑い日が続きますので、皆さん体調崩さないようお気をつけください(。・ω・)ノ゙

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今週のリビング新聞の漢方よもやま話の更新です(28/8/27号)

桂枝湯(けいしとう)という風邪などに利用される漢方薬をご存じでしょうか。

今回は桂枝湯から広がる処方を少し紹介します。

桂枝湯は中国・後漢時代に張仲景(ちょうちゅうけい)によって著された医学書「傷寒論(しょうかんろん)」に記載されています。

桂枝・芍薬(しゃくやく)・甘草(かんぞう)・生姜(しょうきょう)・大棗(たいそう)の五種類の生薬が配合されます。

ここに生薬を追加していくことで、処方名や利用目的が変わっていきます。

芍薬の量を増やすと、「桂枝加芍薬湯」という処方になり、下痢やしぶり腹など腸の不調に利用されます。

さらに大黄を加えると、腸の不調で便秘がある場合に利用する「桂枝加芍薬大黄湯」になります。

桂枝加芍薬湯に膠飴(こうい)という生薬を加えると「小建中湯(しょうけんちゅうとう)」になり、虚弱体質の人を補います。

自然と汗をかいたり、息切れがするようなより虚弱な人には、さらに黄耆(おうぎ)という生薬を加えた「黄耆建中湯」が適します。

小建中湯の膠飴を去り当帰(とうき)という生薬を加えると「当帰建中湯」になり、婦人病からくる下腹部痛、神経痛、腰痛などに利用されるようになります。

一つの処方に少しの生薬を加減するだけで、効果が大きく変化するのです。漢方薬の効き目の不思議さが少し想像しやすくなるのではないでしょうか。

(北山 良和)

posted by なつめ at 13:30| リビング新聞−よもやま話−

2016年08月25日

アルミパック製剤

どんっ!!

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これは何でしょうか??

一瞬でわかる方は寿元堂薬局に来たことのある方かと思います。

実はこれ、アルミパック製剤なんです(。・ω・)ノ゙

中には煎じ薬が入っています。

「漢方薬の剤型とその効果」の記事でちらっと出てきたのですが、皆さんの頭に?マークが浮かんでいるのが容易に想像できます(・ω・;)

今日はアルミパック製剤についてご紹介します(*´∇`*)

アルミパック製剤とは。。。

寿元堂でこのアルミパックの器械を使って生薬を煎じ、その煎薬を1回服用分ごとに真空アルミパックに詰めてしまうという優れもの。

「漢方薬の剤型とその効果」の中で煎じ薬のデメリットについてお伝えしましたが、このアルミパック製剤によってほぼ解決してしまうのです(*^-^)

通常、煎じ薬を服用される方には、生薬をお持ち帰りいただいて、その生薬をご自身でお家で煎じていただいてます。

ですので、

●煎じる手間が面倒くさい
●煎じる時に家の中が煎じ薬の匂いがするのが嫌だ
●外食や旅行などで家をあける時に煎じ薬が飲めない。エキス製剤で代用するしかないのかな。。。


などなど煎じ薬を服用されている方なら、きっとこれをお読みになって頷いているであろう煎じ薬のデメリット。

しかし、アルミパック製剤は寿元堂薬局で煎じ薬をお作りして1回に服用する量をアルミパックに詰めたものですので、煎じる手間はかかりません。

お家で煎じないので当然匂いは気にしなくても大丈夫です。

持ち運びが容易ですから、外食や旅行などにも持って行くことができますね。

煎じ薬を選ばれる方はやっぱり効果を重視される方が大半なので、エキス製剤で代用するのではなく、いつも飲んでいる煎じ薬を持って行きたいという方も結構いらっしゃいます。

味が苦手という方には残念なお知らせですが、味に関してはあまり変化ありません。

しかし、圧をかけて生薬を煎じていくので、少しマイルドな味になります。

私自身が、自分で煎じた煎じ薬と、アルミパック製剤にした煎じ薬とを飲み比べしたときには、そこまで大差ありませんでした。味音痴なのか…(;ω;)ぅぅ…

ちなみに保存期間ですが。。。

常温で30日間、冷蔵庫で90日間、冷凍で180日間

となっております。

最後にアルミパック製剤の価格のご案内です(。・ω・)ノ゙

アルミパック製剤の価格ですが、寿元堂薬局ではお薬の日数に関係なく、お薬代とは別に手数料として1500円+税を頂戴しております。

この日数に関係なくというのは、7日分のお薬をアルミパック製剤にするのも、30日分のお薬をアルミパック製剤にするのも、機械を使用する手間・時間はほぼ同じですのでそのように価格設定しております。

機械の1回の使用料としてとられていただければわかりやすいかもしれません。

煎じ薬を飲まれる方なら「アルミパック希望」とおっしゃっていただければ対応できますので、お気軽にお声がけください(。・ω・)ノ゙
posted by なつめ at 00:00| 寿元堂薬局

2016年08月20日

中国・四神の名の付いた漢方薬

漢方薬は日本の伝統医学ですが、そのルーツを辿れば中国に行き着きます。

漢方で使われる薬の名前に、その名残が残っているという今週のよもやま話です(*'-'*)

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今週のリビング新聞の漢方よもやま話の更新です(28/8/20号)

漢方薬の処方の名前は、その効果を示すもの、生薬(しょうやく)に由来するものなどさまざまです。

今回は、中国の想像上の動物である「玄武(げんぶ)」「白虎(びゃっこ)」「青竜(せいりゅう)」「朱雀(すざく)」という四神(しじん)の名の付いた漢方薬を紹介します。

四神は東西南北を司り、季節をもたらす神獣とされています。

青竜の青、朱雀の朱(赤)、白虎の白、玄武の玄(黒)と色を表すこともあります。

「玄武湯」は、黒い附子(ぶし)が含まれます。

冬をもたらす玄武に対し、冷えのある人に用いられることが多い漢方薬で、現在では「真武湯」と呼ばれています。

「白虎湯」は、白い石膏(せっこう)が含まれます。

秋をもたらす白虎は、夏にほてった体の熱をとり、石膏も熱を取る働きがあるため熱射病などに用いることがあります。

「小青竜湯」は、青い麻黄(まおう)が含まれます。

春をもたらし水を司る青竜は冷たい水を温めます。小青龍湯は、さらさらした鼻水が止まらない人を温めて症状を抑え、現在でもよく用いられる漢方薬です。

「朱雀湯」は諸説あり「十棗湯(じっそうとう)」のことだとされており、赤い大棗(たいそう)が含まれます。

この漢方薬は、作用が強く現在では用いられることはありません。

漢方は中国の古い医学が日本で独自に発展した日本の伝統医学ですが、このように中国の思想の名残もあるのです。

(北山 恵理)
posted by なつめ at 00:00| リビング新聞−よもやま話−