2017年04月29日

西洋薬との併用? できます

早い方だと今週末からGWですね!

寿元堂薬局もお休みをいただいているので、この機会に生薬の加工工場などを見学してきます!

皆様も良いバカンスをお過ごしください(*^_^*)

さて、今週もリビング新聞の漢方よもやま話の更新です(29/4/29号)

768879.jpg

漢方薬を試してみたいと相談に来られる人の多くは、既に西洋薬を利用しています。また、漢方薬と西洋薬を併用してはいけないと思われている人も多いようです。

基本的には、漢方薬と西洋薬は併用できます。どちらかで治ればいいのですが、なかなかうまくいかない場合もあります。

それぞれ効き方に長所と短所があるので、互いの長所を生かし、短所を補うために併用した方が良い結果が得られることが少なくありません。

漢方薬は、症状を一時的に抑える力は弱いのですが、症状を治めてしまうことを目的とします。

そして、西洋薬の症状を一時的に抑える力≠ナ、漢方薬の短所を補えることがあるのです。

漢方薬を始めるとき、それまで使用していた西洋薬を急に止めてしまうと、西洋薬の抑え≠ェなくなるため状態が悪くなることがあります。

西洋薬で症状が少しでも落ち着いているのなら、そのまま続けた方がよいでしょう。

例えば、花粉症であれば鼻水や目のかゆみを、また、アトピー性皮膚炎のような皮膚の症状であればかゆみなどを、西洋薬で一時的に抑えながら、漢方薬で根本から体を改善していけばいいのです。

少しずつ西洋薬の出番が減り、漢方薬のみになり、最終的には薬がなくても調子が良い状態が保てることを目的とします。

中には、併用するときに注意すべきこともあるので、専門家に相談したがよいでしょう。

(北山 良和)
posted by なつめ at 10:56| リビング新聞−よもやま話−

2017年04月13日

桜の樹の皮も生薬の1つ

もう多くの場所で桜の花は散ってしまっていますが、私は桜が満開の時期はもちろん散る瞬間も大好きです。

岡山の旭川沿いの桜並木の花が散る時には、いつも見事な桜吹雪で感動します。

いろいろな表情を見せる桜。

実は生薬なんですよ〜

そんな桜について、今週もリビング新聞の漢方よもやま話の更新です(29/4/22号)

128106.jpg

満開の桜が散った後、葉桜がきれいな時期です。

日本の国花であり、昔からたくさんの人に愛されてきた桜。

日本最古の和歌集である「万葉集」にも桜を詠んだ歌が残されています。

桜のお花見の始まりは平安時代、貴族たちが宮中で桜の歌を詠みうたげを楽しんでいたそうです。

鎌倉・室町時代に入ると武士の間にもお花見を楽しむ習慣が広まり、江戸時代には庶民にまで広まったといわれています。

そんな桜の樹の皮は、桜皮(おうひ)といい、漢方薬の原料である生薬(しょうやく)の一つです。

桜皮は十味敗毒湯(じゅうみはいどくとう)という漢方薬に含まれています。

この薬は、1804(文化元)年に世界で初めて全身麻酔下での乳がん手術を成功させたことで有名な外科医・華岡青洲(1760〜1825年)によってつくられた処方です。

十味敗毒湯は、中国の古い医学書『万病回春』に記載されている荊防(けいぼう)敗毒散という処方を基本として工夫されました。その名の通り、10種類の生薬で構成されています。

化膿(かのう)傾向のある皮膚炎に広範囲に用いられるほか、アレルギー性のじんましんを起こしやすい人の体質改善薬として使われることが多い薬です。

来年のお花見では、桜の花だけでなく樹の皮にも注目して漢方のかけら≠感じてみるのも面白いかもしれません。

(北山 恵理)
posted by なつめ at 19:27| リビング新聞−よもやま話−

2017年04月10日

ゆううつな花粉症、漢方薬が効く?

桜が満開!!綺麗ですね〜(*^_^*)

この週末はぐずついたお天気の予報でしたが、さすが晴れの国!

なんとか持ちこたえたお天気の中、たくさんの方がお花見されたのではないでしょうか♪

しかし、この季節に桜の開花とともに訪れるいまいましいアイツ・・・花粉に困っておられる方も多いことでしょう。

リビング新聞の漢方Q&Aの更新(29/4/8号)です。

はかせA.jpg

Q.ゆううつな花粉症、漢方薬が効く?

 数年前からこの時季、花粉症の症状に悩まされます。症状が少しずつひどくなっているような気がします。漢方薬が効くでしょうか。(38歳・女性)

A.適切な漢方薬を飲み続ければ症状消失も

 花粉症は花粉が原因となる季節性のアレルギー性鼻炎です。花粉の飛散に伴って、2月後半から3月ごろになると症状が出始めます。1970年代から急激に増え、現在は日本人の25 %が花粉症だといわれるほどポピュラーな病気の一つになりました。スギ花粉症が有名ですが、ヒノキ、カモガヤ、ブタクサなど、多くの花粉がアレルギーの原因になります。

 主な症状は、鼻の3大症状といわれる、くしゃみ、鼻水、鼻づまりなどですが、目のかゆみや充血などの症状が出ることも少なくありません。

 花粉症に限らずアレルギーの病気に対して、現在の西洋医学では、症状を抑える薬が主流であり、治すための決め手はないようです。

 では漢方薬はどうでしょうか。

 西洋医学とは異なる医学である漢方には、花粉症という病名はありません。鼻水は鼻鼽(びきゅう)、くしゃみは噴嚔(ふんてい)などといい、それぞれの症状と体質に合わせてさまざまな薬が工夫されてきたのです。

 また、漢方薬の効果を科学的に解明することはまだまだ難しいのですが、適切な漢方薬を飲み続けるとアレルギーの症状が出なくなってしまうことは、多くの漢方家が実感しています。

 アレルギーの改善を目的とする漢方薬ですが、一時抑えの効果は西洋薬ほど強くないことが多いものです。症状の激しい場合は西洋薬と漢方薬をしばらく併用すると良いでしょう。体質が改善されるに従って、まずは西洋薬が不要になり、そして漢方薬を飲まなくても症状が出なくなれば、アレルギーの体質が改善されたということです。

 花粉症によく使われる代表的な漢方薬の一部を紹介します。実際には多くの処方の中から、適切なものを選ぶことが大切です。

◆小青竜湯(しょうせいりゅうとう)
 水のように薄い多量の鼻水とくしゃみを連発する症状に使います。体力は中等度かやや弱い体質の人に適
します

◆葛根湯(かっこんとう)
 くしゃみ、鼻水、鼻づまりなどがあり、肩凝りが強い状態の人に使います。虚弱傾向の少ない丈夫な人に適することが多い薬です

◆麻黄附子細辛湯(まおうぶしさいしんとう)
 顔色が悪く、手足が冷え、新陳代謝が低下して体力が弱っている人で、薄い水のような鼻水や鼻づまりがあるときに適します

◆麦門冬湯(ばくもんどうとう)
 のどの乾燥感や声枯れがある人に適します

◆十味敗毒湯(じゅうみはいどくとう)
 花粉症の目のやかゆみなど、アレルギー性の皮膚の症状に使われます

(北山進三)

posted by なつめ at 11:52| リビング新聞−漢方Q&A−