2018年04月21日

84 歳まで長生きした貝原益軒

いつの世も「健康でいる」ということは、かけがえのないものです。

ですが、ただ長生きすればいいわけではなく、QOL(Quality Of Life:生活の質)を無視することはできません。

江戸時代は「老後は苦しく、辛いもの」という考えが一般的だったようですが、そんな中で「老いることの楽しみ」を実感していた貝原益軒(かいばらえきけん)という人がいました。

貝原益軒が残した江戸時代のベストセラーである『養生訓』をテーマに、今週もリビング新聞の漢方よもやま話の更新です(30/4/21号)

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近年、さまざまな健康法が取り上げられていますが、実は江戸時代にも健康法をまとめた書がありました。

「養生訓」という書物で、著者は儒学者で医師である貝原益軒(1630〜1714年)。

健康を保つための養生の意義、心構えや、飲食から入浴、睡眠まで多くの養生法が書かれています。

健康長寿で知られる益軒ですが、実は幼少時代はかなりの虚弱体質でした。

長生きは出来ないといわれたほどで、外で遊ぶこともできず家で書物を読んでいました。

自らも医学の知識を深めて無事に成人。

益軒にとって養生することは当たり前のことだったようです。

益軒は39歳の時に22歳年下の東軒(とうけん)と結婚します。

東軒は益軒よりもさらに病弱で生死の間をさまようこともあったそうです。

益軒らは、体にいいといわれるものは試して、良い実感があったものを記録していきました。

夫婦で養生に励んだ結果、平均寿命が40歳の時代に、東軒62歳、益軒は84歳まで長生きしました。

江戸時代に書かれたものですが、精神と身体は別々でなく、人間を一つのものとして考える養生訓。

現代でも、はっとさせられることもあるかもしれません。

もし、不調を感じれば漢方薬を利用すればよいですが、日常生活の養生次第で結果が異なる場合があります。

せっかくですから、しっかり養生しながら漢方薬の効果を実感しやすくしましょう。

(北山 恵理)

posted by なつめ at 16:58| リビング新聞−よもやま話−

2018年04月14日

【猟師さんの熊胆(ゆうたん)】 【猟師さんの熊胆(ゆうたん)】

寿元堂薬局では、漁師さんの熊胆を斡旋しています。

熊胆は、ヒグマやツキノワグマその他のクマ科の動物の胆汁の乾燥品です。

平成17年の11月と12月の初めに岩手県で捕獲した熊の胆嚢で、猟師さんが丁寧に乾燥してくれました。

乾燥重量が31グラムと51グラムの2個です。

正規に捕獲したツキノワ熊の胆嚢です。

最近は中国の熊牧場で養殖された熊から抽出した熊胆が多く使われていますが、やはり自然の採取品とは品質が異なります。

動物生薬の例にもれず、熊の胆も品質の差が大きく市場品には代用品の牛胆、豚胆などが多いのでご注意を。
希少なものですが、1グラム1万円(税別)で1個単位で斡旋しております。

ご希望の方は寿元堂薬局にご連絡ください。

mail : info@jugendo.co.jp
TEL :086−422−3518

開局時間 午前9時30分〜午後7時
※定休日:日曜・祝日
posted by なつめ at 16:16| 寿元堂薬局

2018年04月07日

漢方の口訣って何ですか?

皆様、お花見楽しみましたか?

今年の桜はあっという間に散っていきましたね。

そして今日の気温の低いこと!

春はいずこへ…(;ω;)

今週の漢方Q&Aは、師匠が長年培ってきた資料をまとめた「漢方処方・口訣(くけつ)集」についてのお問い合わせがありましたので、「口訣」をテーマにしています。

では、リビング新聞の漢方Q&A(2018/4/7号)の更新です。

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Q.漢方の口訣って何ですか
 
 漢方薬を扱っている大阪の知人から、北山先生の「漢方処方・口訣(くけつ)集」が役立つと聞きました。江戸時代の口訣の資料が豊富でよいとのことですが、口訣って何ですか。(43
歳、女性)

A.漢方薬を効果的に運用する秘伝

 口訣は、広辞苑によると「文書に記さず、口で言い伝える秘伝」とあります。料理に例えると、優秀な料理人が見込んだ弟子に教える調理のコツのようなものです。

 経験医学である漢方も、師から弟子に秘伝を伝えることで継承されてきました。経験を基に組み立てられた陰陽説や五行説などの理論だけでは漢方の効果を引き出すのが難しいからです。これは調理の基本を学んだだけではおいしい料理店ができないのと同じです。

 師の口訣を弟子が書き留めたものや古い時代の名医の解説書なども漢方では口訣と呼び、口訣には漢方薬を効果的に運用するコツが多く含まれています。

 「漢方処方・口訣集」は漢方薬の出典と口訣を多数収載していますが、出典と口訣を参考にすることは、料理の基本の知識を深めながら、優秀な先輩たちのアドバイスを聞くことに似ています。

 現在は漢方薬が氾濫していますが、風邪には葛根湯≠ネどと、病名だけを手掛かりに薬を選ぶ簡便な使い方(病名漢方といわれます)と、理屈をてっとり早く学んでよしとする中医学といわれる中国医学が分かりやすいために広まって、どちらも漢方≠ニいうことになっています。

 これは、一つの料理が全ての人の好みに合うとしたり、味は差し置いて講釈を述べたりすることに似ています。

 病名漢方は健康保険が使える漢方薬に多いのですが、これは西洋医学の中の漢方薬≠ニいう区分の薬と考えればよいかもしれません。

 素晴らしい発展を遂げている西洋医学の漢方薬≠フ使い方には将来の可能性が秘められているでしょう。

 一方の中医学は漢方は中国が本場≠ニいう誤った先入観と、どちらも生薬(しょうやく)で作った製剤のためか、漢方と同一視されることが増えました。

 本来の漢方は難しく、今では学べる機会も全国的にまれになりましたが、20年ほど前までは漢方に熟練し、漢方と中医学の比較ができる先生方がまだおられました。

 漢方を深く知らない今の人たちは、漢方と中医学の比較さえできなくなっています。ともあれ、結果がよければ何でも良く、それぞれの立場で研さんに励んでいる人たちはおられるでしょう。

 しかし、漢方の優れた特徴が知られることなく、病名漢方と中医学が漢方≠ニ錯覚されるようでは、真の漢方とその素晴らしい効果が世間から失われかねません。 

 大阪のお知り合いは数少ない漢方の専門家の一人なのではないでしょうか。そのような人によって漢方が継承されていくと思います。

(北山進三)
posted by なつめ at 18:00| リビング新聞−漢方Q&A−