2018年02月24日

日本産生薬、例えば“当帰”

「当帰(とうき)」という生薬は、品質のよいものほど甘く美味しいんです。

補充をする際など、ついつい味見をしてしまうことも。

品質を知るためですから、師匠には怒られないはず…。
(師匠がみていませんように…。)

さて、そんな当帰について今週もリビング新聞の漢方よもやま話の更新です(30/2/24号)

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近年、自治体やメーカーによって日本産の生薬(しょうやく)の安定供給を目指す動きがあります。

甘草(かんぞう)や柴胡(さいこ)、川芎(せんきゅう)、山椒(さんしょう)などがありますが、ここでは当帰(とうき)を紹介しましょう。

当帰はセリ科の多年草です。

その根を湯通しして乾燥させたものを生薬として利用します。

婦人科の症状によく利用される当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)や温経湯(うんけいとう)などに含まれています。

昔から奈良県吉野地方で栽培されている「大和当帰(別名・大深当帰)」と、昭和になって北海道で栽培された「北海当帰」の2種類があります。

栽培しやすく収穫量が多いため一般に流通しているのは茎の青い北海当帰ですが、茎が赤紫の大和当帰の方が品質は良いとされ、味は甘みが強く、苦みは弱いのです。

交配しやすいため、上手に栽培しないといつの間にか交配種が成長してしまうこともあるようです。

さらに、似たような風土の別な地域で同種のものを栽培したとしても、同じ品質のものができるとは限りません。

実際に収穫しないと品質や生薬として利用できるか判断ができないという点も国内での栽培の難しさの一つでしょう。

顆粒(かりゅう)剤など手軽に漢方薬を飲めるようになりましたが、いざというときは良質の生薬を利用した煎じ薬で本来の漢方薬の効果を試していただきたいものです。

(北山 良和)

posted by なつめ at 17:10| リビング新聞−よもやま話−