2016年06月18日

7種の生薬のコラボレート効果

雨が降らなくても湿気が多く、じめじめしますね…

リビング新聞の漢方よもやま話の更新です。(28/6/18号)

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漢方薬には、葛根湯(かっこんとう)という処方があります。皆さんも一度は聞いたことがあると思います。

比較的体力があり、首筋や背中にこわばりがあり、発熱しているけれど汗をかかず、悪寒がする人に適することが多い漢方薬です。

葛根湯には、葛根、麻黄(まおう)、大棗(たいそう)、桂枝(けいし)、芍薬(しゃくやく)、甘草(かんぞう)、生姜(しょうきょう)の7種類の生薬(しょうやく)が含まれています。

生薬といえばなじみのないものに思えるかもしれませんが、これらの生薬は私たちの身近にあるものです。

葛根は料理やお菓子に用いられるくず粉の原料ですし、大棗はナツメの果実のことです。

桂枝はシナモンとしてよく知られ、生姜はショウガ。日常の食卓でもよく目にする食材です。

普段の食事に用いられるものも含まれていることから分かるように、漢方薬に含まれる生薬一つ一つの作用は、決して強いものばかりではありません。

何種類かの生薬が組み合わさることで、効果のある漢方薬となるのです。

葛根湯は7種類の生薬が組み合わさることで、風邪の引き始めなど、病気に勢いのある時に、その勢いに負けない速効性のある漢方薬になります。

しかし、いくら速効性を実感しやすい漢方薬でも、その人に適する薬を選ばなければその効果は得られません。

漢方薬を試す際は、一度専門家に相談してから服用しましょう。 

 (北山恵理)
posted by なつめ at 18:40| リビング新聞−よもやま話−