
漢方薬局に生まれ育った私ですが、お恥ずかしいことにかなりの冷え症です。
そんな私ですが元々は冷え症だなと感じることはなく、高校生くらいまでは特に人一倍寒がりという自覚もありませんでした。
しかし県外の大学に通っていた時、少しでも汗をかくのが嫌で真夏には冷房をガンガンにつけ、一年中冷たい飲みものを好んでがぶがぶ飲んでいました。
自分が居心地の良いように、特に食事にも気を遣うことなく一人暮らしを満喫していた私。
限度をわきまえず、身体に悪い環境の中に自ら身を置いていました。
そんな生活を続けているうちに冬に指先が冷たくなって「冷え症なのかな?」と思ったことは何度かありましたが、季節のものだと思っていましたし「皆寒いって言ってるしなー」「寒さよりお洒落!」と大して気にしていませんでした。アホです(つд-。)
岡山に帰ってきてからも同じような生活を続けており、そんな不摂生がたたったのか4年ほど前から急に冷えを強く感じるようになりました。
師匠にその時の事を話すと「愚かな・・・」と哀れみの目で見られます(´A`。)
10年前に戻れるなら、思いっきり自分を叱り飛ばしたい・・・(*゚□ ゚*)
今思い返せば、冷えを感じること、その頻度や強さは年々少しずつひどくなっていっていたように思います。
症状の出てくる予兆であり、冷えを抑えられない身体のヘルプサインだったのかもしれません。
4年前の私は、真夏でも寝る時は靴下を履いて長袖のパジャマを着て、冷房はつけても29度。今の時期は、既にカイロが必要でした。真冬は拷問です。
真夏や真冬は、私と家族の間でエアコンの温度の上げ下げで無言の攻防が繰り広げられていました。
そんなひどく冷えていた私ですが、煎じ薬を飲んでいて1年くらいで冷えがじわじわ改善していっているのを感じています。
去年は冬に足首に貼っていたカイロが1枚減りました。
今年は、この時期にカイロがなくても、まだ手の温かい日が続いています。真夏に半袖のパジャマが着れるようになりました。
長年積み重ねて作り上げた冷えた身体ですので、それをほぐしていくのは大変なことだと身をもって実感しています。
ですが、寿元堂薬局に来られる症状の軽い方だと、中には1〜2週間で手足がポカポカするのを感じる方も少なくありません。
去年しもやけの相談に来られた方の中には、煎じ薬を飲んだ翌日に手が温かくなっているのを感じた方もいらっしゃったなぁ。
人によって体質、症状の治まり方、治まる速度は異なるので比較しても意味がないのですが、羨ましい限りです・・・(´A`。)
師匠から、冷え症で悩んでいた高齢の男性の大工さんのお話しを聞かせてもらいました。
その方はかなりの冷え症で、真夏でも厚いももひき(若い方わかりますか?タイツの男性版みたいなものです)を3枚履いていたそう。
病院に行っても対応できる薬がなく困って漢方を飲んでみようと思われて寿元堂薬局にいらっしゃいました。
漢方薬を飲んでいるうちに徐々に冷えが改善し、毎年1枚ずつももひきが脱げていき大変喜ばれたとのこと。
冷えが固まってしまっており時間はかかったようですが、私の希望に繋がりました。
「冷えている」と一言で言ってしまうと、私は今も「冷えてます」。
しかし、「冷えている」時期が少なくなり、「冷えている」場所が少しずつ狭まり、どれだけ変わるのだろう、と楽しみに思う自分もいます。
最初は「煎じ薬を飲んでいるのに劇的な効果がない。まだこんなに冷えてる。本当に改善するのかな?」と焦る気持ちがありましたが、師匠のお客様の話もあり、段々と「効果の高い煎じ薬を飲んでいても、変化がゆっくりだということは、それだけ冷えが強かったということだ。」と認めることができるようになりました。
そして、自分の身体を大事にしようと以前より強く思えるようになりました。
今は真夏でも氷の入っている飲み物は極力控えるようにしていますし、少しでも冷えを感じると我慢せず対応するようにしています。
自分の身体は1つしかありません!
私のように後悔することがないよう、不調を感じた時は無理せず養生してくださいね(●・ω・)b