2017年11月18日

楊貴妃も好んで食した棗

食欲の秋。読書の秋。スポーツの秋。

そして、イベントの秋ですね!

今年はお天気に恵まれないことが多かったですが、週末になるといろんなところでイベントが開催されていましたね。

Jugendo Daily Styleとして、寿元堂のお茶をイベントで販売するときに一緒に持って行っていたのが棗(なつめ)です。

皆さん棗を見ると、「昔おやつに食べていたから懐かしい」という方や、「棗?なにそれ?食べれるの?」って方までいろいろでした。

11/19(日)に倉敷芸文館で開催される「パピママ祭り」にも持って行きます(*^_^*)

そんな棗について、今週もリビング新聞の漢方よもやま話の更新です(29/11/18号)

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漢方薬の原料である生薬(しょうやく)には、植物・動物・鉱物などが用いられます。

植物由来のものが圧倒的に多く、葉・茎・根など薬用部位はそれぞれで、果実を用いるものもあります。その中から今回は、棗(なつめ)を紹介します。

棗はクロウメモドキ科ナツメ属の落葉広葉樹になる果実。初夏に芽が出ることが名前の由来だそうです。

日本では昔から庭園樹などに使われることが多かったようですが、最近では見掛けることが少なくなりました。

一方、中国では楊貴妃が好んで食べたとされ、「一日食三棗 終生不顕老」(1日3粒の棗を食べれば老いない)という言葉も残っているほど。

棗は生のままでも食べることができ、リンゴのような食感でほんのり甘くおいしい果実です。

棗の生薬名は大棗(たいそう)といいます。

胃腸の元気をつけたり、精神を落ち着ける働きがあるとされる以外に、他の生薬の刺激性を緩和させる矯味としても実に多くの漢方薬に含まれます。

棗を含む漢方薬には、虚弱で貧血傾向で、胃腸が弱い人に適することが多い六君子湯(りっくんしとう)、悲しみが強い人や赤ちゃんの夜泣きに使われることが多い甘麦大棗湯(かんばくたいそうとう)などがあります。 

漢方薬の効果の方向性は、構成生薬の1つだけでは判断することができません。

その漢方薬全体をみることが大切です。

漢方薬を試す際には専門家に相談しましょう。

(北山 恵理)
posted by なつめ at 14:01| リビング新聞−よもやま話−