お花見シーズンのこの季節、体が乱れている方が多いです。
というか、今年に入って乱れている方が多いです(;ω;)
春眠暁を覚えず、というように眠くて仕方がない方もいらっしゃいますし、環境に変化がある方などは気が落ち着かず今まで通りに寝ているのに熟睡感を得られないという方もいらっしゃいます。
体に不満のない方は、快食・快便・快眠ができている状態とよく言われますが、そのうち快眠は肉体・精神を回復させるために必要不可欠なもの。
今週は睡眠についてリビング新聞の漢方よもやま話の更新です(31/3/30号)

節目を迎えたり、新生活が始まったりするこの時期は、慌ただしい生活を送られている人も多いでしょう。
そんな気ぜわしい時には、これまで通りに睡眠をとっても熟睡感を得られなかったり、寝付きが悪くなったりすることが少なくありません。
さて、漢方では不眠≠フことを不寐(ふび)≠ニもいいます。
漢方薬を選ぶ際は、不眠の症状以外にも全身の状態を観察し、それに応じた適切な薬を用いることで、自然に眠れるように導きます。漢方薬はその人の体の状態を整えてくれるのです。
ですから、漢方医学には、誰が飲んでも強制的に眠気を誘うような西洋医学の睡眠薬に該当するものはありません。
睡眠が必要な人には眠りを促すよう働き、また、質の良い睡眠を得られるよう働くため、睡眠をとり過ぎている人は、場合によっては熟睡感はあるけれど睡眠時間が短くなることも考えられます。
十分な睡眠がとれているにもかかわらず日中強い眠気に襲われる過眠症の人に用いる薬と、眠りたいけれど眠れない睡眠障害の人に用いる薬が同じこともあるのです。
漢方薬は本当に不思議なものです。
睡眠以外のどんな病気でも、診断名だけでは適切な薬を選ぶことはできません。
診断名が同じでも、服用する人の体質や症状によって適する薬は異なりますから、漢方の専門家に相談しながら、上手に利用しましょう。
(北山 恵理)
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