2018年02月17日

生薬の組み合わせは無限

最近はお昼間は暖かい日が増えてきましたが、今年は雪がちらつく日が例年より多かったですよね。

年明けてから「寒いっっ!」ばっかり言っていた気がします。

今日2月17日は「天使の囁きの日」なんだそうです。

1978(昭和53)年、幌加内町母子里で氷点下41.2℃(っっ( ̄□ ̄;)!!)という最低気温が記録されたんだそうで、毎年この日に「天使の囁きを聴く集い」を開催しているんだとか。

天使の囁きとは、空気中の水蒸気が凍ってできるダイヤモンドダストのこと。

寒くても、キラキラ綺麗な天使の囁きを目にすることがあるならば、一瞬寒さを忘れてしまいそうな気がします。

ほんとに一瞬だけ。

さて、今週もリビング新聞の漢方よもやま話の更新です(30/2/17号)

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立春を過ぎても厳しい寒さが続いていますが、これからの時季、お肌の乾燥が気になるという人も多いのでは?

潤いを補うさまざまな漢方薬の基本となる薬の一つに四物湯(しもつとう)があります。

四物湯は当帰(とうき)、芍薬(しゃくやく)、川芎(せんきゅう)、地黄(じおう)の4種類の生薬(しょうやく)で構成され、当帰、地黄は造血・鎮静・滋潤などの効果があり、芍薬、川芎は血のめぐりをよくし、余分な熱を冷ますものとされています。

貧血傾向で皮膚が乾燥し、色艶のよくない人の諸症状に用いる薬です。

四物湯が基になる処方をいくつか紹介します。

四物湯が適する人で、気力がない虚弱な人に用いる漢方薬には、四物湯と気力を補う四君子湯(しくんしとう)を合わせた八物湯(はちもつとう)があります。

さらに虚弱な人には、黄耆(おうぎ)、桂枝(けいし)を加えた十全大補湯(じゅうぜんたいほとう)がよいでしょう。

また、アトピー性皮膚炎や慢性じんましんなどで肌に熱感があり乾燥している人には、肌を潤す四物湯と、熱を冷ます効能のある黄連解毒湯(おうれんげどくとう)を組み合わせた温清飲(うんせいいん)を用いる場合があります。

このように、漢方薬は1つの処方からいろいろな処方が生まれます。生薬の組み合わせは無限にあり、今後も新しい処方が生まれるかもしれません。

(北山 恵理)

posted by なつめ at 17:00| リビング新聞−よもやま話−

2018年01月27日

枸杞の実はスーパーフード!

「ゴジベリー」で一躍有名になった枸杞の実。

横文字でお洒落な名前だと漢方とは無縁のように思えますが、漢方では昔から「枸杞子(くこし)」という生薬として用いられてきました。

そんな枸杞の実をテーマに、今週もリビング新聞の漢方よもやま話の更新です(30/1/27号)

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近年スーパーフードとして注目される食品が幾つかありますが、その一つ「ゴジベリー」は、枸杞(くこ)の実のことです。

杏仁豆腐にトッピングされている赤い実≠ニ言った方が分かりやすいかもしれません。

枸杞の実は、生薬(しょうやく)の名を「枸杞子(くこし)」といい、主に強壮作用を目的として利用されます。

中国最古の薬物書「神農本草経(しんのうほんぞうきょう)」では、「命を養う」薬とされる上品(じょうほん)に分類され、「久しく服用すると、筋骨をしっかりさせ、身を軽くし老いない」とあり、古くからその効果が認識されていたことが伺えます。

さらに枸杞は、葉を枸杞葉、根の皮を地骨皮という生薬として利用されます。

「楊貴妃(719〜756年)は美容のために枸杞を食べていた」「文徳天皇(827〜858年)は枸杞を栽培する庭園を所有しており、この庭園の管理人が枸杞をいつも食べていたため120歳まで生きた」などの逸話が残っています。

また、夏目漱石が正岡子規へ送った句「枸杞の垣田楽焼くは此奥か」、与謝蕪村が詠んだ句「枸杞垣の似たるに迷う都人」にも登場しています。

現在でも眼精疲労などに良いとされる杞菊地黄丸(こぎくじおうがん)に配合されたり、料理での利用や枸杞酒として親しまれています。

約2000年以上前から重宝されている生薬が改めて注目されることは面白いものです。

(北山 良和)

posted by なつめ at 16:00| リビング新聞−よもやま話−

2018年01月20日

ぎっくり腰に漢方薬が重宝!?

ぎっくり腰。

昨年、人生初のぎっくり腰を経験しました。

今まで何度か周りでなっている人の姿を見て、大変だなぁ、と思っていたものの、実際になってみると想像をはるかに超えるしんどさでした。

寿元堂薬局でもぎっくり腰を何度か繰り返される方の中には、万が一のために漢方薬をお守りとして持っている方もいらっしゃるのも頷けます。

今週は、ぎっくり腰の体験にもとづくリビング新聞の漢方よもやま話の更新です(30/1/20号)

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人生で初めて「ぎっくり腰」を経験しました。昨年12月、急に寒さが増してきたころでした。

ぎっくり腰は急性腰痛症の一つとされており、激しい痛みからヨーロッパでは「魔女の一撃」といわれるほど。

「月=にくづき」に「要=かなめ」と書く「腰」が不自由だと、ありとあらゆる日常生活に支障を来すため頭を抱えたものです。

ぎっくり腰の原因は、はっきりと解明されていませんが、1度経験すると繰り返すことも多いようです。

一般的に、ぎっくり腰に漢方を用いるイメージはあまりないようですが、このたびのぎっくり腰には漢方薬が大変重宝しました。

初めてのぎっくり腰の痛みに驚きながら漢方薬を試してみると、薬を服用して間もなく腰の痛みが和らいだのです。

その後、慎重に薬を減量し、すっかり元気に動けるようになりました。

ぎっくり腰をはじめ腰痛に用いる漢方薬は、疎経活血湯(そけいかっけつとう)や桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)、五積散(ごしゃくさん)など多くあるため、漢方薬を試す場合には専門家に相談された方がよいでしょう。

また、腰痛のほか、むち打ち損傷、打撲などの外傷にも漢方薬が奏効する場合が多くあります。

時間が経ち、それらの症状が固まってしまうとやっかいです。

困った時は、早めに漢方薬を試してみてはいかがでしょうか。


(北山 恵理)

posted by なつめ at 14:00| リビング新聞−よもやま話−