2017年08月12日

セミの抜け殻も生薬の一つ!

7月にイオン倉敷さんで開催されたワークショップ遊園地
でも話題となったセミの脱け殻。

毎日セミの鳴き声を聞く度に皆さんの反応を思い出してしまいます(笑)

今週のリビング新聞 漢方よもやま話はセミの脱け殻についてです(29/8/12号)

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夏を知らせてくれるセミの鳴き声が日に日に大きくなっています。

先日、イオンモール倉敷で小学生を対象に、自由研究をテーマにしたワークショップを開催し、漢方薬の原料である生薬(しょうやく)の図鑑を作成してもらいました。

セミが鳴きはじめた時季なのでセミの抜け殻も持参したのですが、それを見て子どもも、同席していた親御さんも大変驚かれていました。

セミの抜け殻も漢方薬に使われる生薬の一つで、生薬名は「蟬退(せんたい)」といいます。

蟬退はかゆみを抑える作用があり、じゅくじゅくし、強いかゆみが絶えないような症状によく用いられる消風散(しょうふうさん)などの漢方薬の中に含まれます。

「外科正宗(げかせいそう)」という古い中国の医学書に載る処方で、「風湿、血脈に浸淫(しんいん=徐々に進行)し、瘡疥(そうかい=できもの)を生ずることを致し、瘙痒(そうよう=かゆみ)絶えざるを治す」とあります。

風湿とは自然界に存在する風や湿気などの性質を持つもので、それらが体に害を及ぼす状態になったものを「邪」といいます。邪となった風湿が血脈に染み込んで皮膚にかゆみを引き起こす、と昔の人は考えたのです。

このように、古典から漢方薬の使い方を読み解くことが少なくありません。

同じかゆみの症状でも、患部の様子や体質によって選ぶ薬が変わります。

専門家に相談してうまく利用しましょう。

(北山 恵理)
posted by なつめ at 12:00| リビング新聞−よもやま話−

2017年07月29日

悩ましい便秘に穏やかに効く!

「蓼(たで)食う虫も好き好き」で有名なタデ科の植物も生薬の1つです♪

蓼の名前の由来は、蓼が舌をただれさせるほど辛い→タダレ→タデ からきているそうですo(*'o'*)o

今週もリビング新聞の漢方よもやま話の更新です(29/7/29号)

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便秘で下剤を使っている人は少なくないでしょう。

漢方薬にも潤腸湯(じゅんちょうとう)や麻子仁丸料(ましにんがんりょう)など便秘に使用されるものが幾つもあり、それらの漢方薬の中には、大黄(だいおう)という瀉下(しゃげ)作用を持つ生薬(しょうやく)が含まれるものがあります。

大黄はタデ科の多年草、ダイオウ類の根茎を使用し、大腸壁を刺激して蠕動(ぜんどう)運動を活発にすることで排便を促します。効果の強さから将軍≠フ別名を持ち、中国最古の薬草書「神農本草経(しんのうほんぞうきょう)」やインド、欧州の古書にも記載され、下剤として古くから使われていたようです。

多くの場合、大黄は数種類の生薬と配合されます。

潤腸湯は9種類、麻子仁丸料は5種類の生薬が大黄以外に配合され、大黄単独での使用に比べて穏やかな効き方をします。

下剤は癖になりやすいので、繰り返し使用するにはこの穏やかな効き方が喜ばれます。

一時の便秘なら漢方薬を含めた一般的な下剤で対処できるでしょう。

しかし、慢性化した場合、一時しのぎの下剤ではなく、怠け者の腸を元気にしていく漢方薬が重宝されますが、働き者の腸に戻り、下剤が不要になるまでにはどうしても時間がかかってしまいます。

「下剤の成分が含まれているので癖になるから」とかたくなに拒む人がいます。

下剤が必需品になっている人は、一度専門家に相談してはいかがでしょう。

(北山 良和)
posted by なつめ at 16:00| リビング新聞−よもやま話−

2017年07月22日

枇杷は葉も果実も役に立つ!

今回のよもやま話は枇杷が登場します(*^_^*)

枇杷と言えば、小学校の給食で食べた枇杷の種を家に持って帰って植えてみると芽が出て、ぐんぐん伸びてあっという間に私の背丈を追い越していった想い出があります。

伸びすぎてお隣さんに迷惑がかかるので今は切ってしまいましたが、まさか給食の枇杷からとれた種から芽が出るとは思いませんでした(笑)

さて、今週もリビング新聞の漢方よもやま話の更新です(29/7/22号)

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7月に入り厳しい暑さが続いています。

うだるような暑さには気が滅入りますが、花火やお祭りなどの楽しみが多い季節でもあります。

花火やお祭りといえば夏の風物詩。

今では見かけなくなりましたが、「枇杷葉湯(びわようとう)売り」は江戸時代の夏の風物詩の一つでした。

枇杷葉湯といっても枇杷の葉をただ煎じたものではありません。

乾燥した枇杷の葉に甘草(かんぞう)、莪朮(がじゅつ)、呉茱萸(ごしゅゆ)などの生薬(しょうやく)を細かく切って混ぜ合わせて煎じたものです。

枇杷葉湯の処方は幾つかあるようですが、体の熱気を取り除く暑気払いや水あたりなどで起こる下痢止めなどに用いられ、庶民に親しまれていたようです。

京都の烏丸(からすま)には枇杷葉湯売りの本家があり、通行人に枇杷葉湯を無料で試飲させながら販売していたそうです。

夏の暑さに負けず、枇杷葉湯の入ったてんびん棒を肩に担いで街を歩くその姿に、ついつい手が伸びてしまう人々の姿が目に浮かびます。

枇杷の葉は民間療法でもあせもや湿疹に広く用いられてきたものの一つです。

果実も食用や薬用酒として用いられることもあり、楽しみ方もさまざまです。

枇杷の葉以外にも、漢方薬と民間療法のどちらにも使われてきたものは少なくありません。

しかし、使い方はそれぞれ異なりますから、まずは専門家に相談して上手に利用しましょう。

(北山 恵理)



posted by なつめ at 10:00| リビング新聞−よもやま話−