2018年08月25日

余分な水や膿を出すハトムギ

以前お知らせさせていただきました「リビングカルチャースクール -漢方を学ぼう- 」ですが、おかげさまで参加申込人数が定員に達しましたので、申込み受付を終了とさせていただきます。

なんとキャンセル待ちをしてくださっている方も複数人いらっしゃるようで…皆様、有難うございます(;ω;)

それだけ「漢方」というものに興味がある方が多いのでしょうね。

さて、今週もリビング新聞の漢方よもやま話の更新です(30/8/25号)

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暑い日が続く夏には、冷たいお茶がおいしいですね。

スーパーなどでよく見かけるハトムギ茶。その原料のハトムギは、イネ科の一年草で、ハトが好んで実を食べることから「ハトムギ」と呼ばれるようになったそうです。

ハトムギは、民間療法ではイボ取りに効果があることでも有名です。

江戸時代の儒学者で医師でもある貝原益軒が、ハトムギを飲めばイボ取りや母乳が増すと、薬物についてまとめた本草書「大和本草(やまとほんぞう)」に記載したことが、民間で使用される始まりとされています。

また、ハトムギの種皮を除いた種子は、薏苡仁(よくいにん)といい、漢方薬の原料に使う生薬(しょうやく)の一つとして扱われます。

薏苡仁は白色で重く肥大しており、噛(か)むと歯に付くものが良品とされ、漢方薬の原料としては、体内の余分な水や膿(うみ)を出す作用があるといわれています。

関節痛などに用いられる麻杏薏甘湯(まきょうよくかんとう)や薏苡仁湯(よくいにんとう)、化膿性疾患などに用いられる腸廱湯(ちょうようとう)などに含まれます。

民間療法での用い方は、漢方薬のような独特の治療体系はなく、病名や症状だけに合わせて用います。

一方、漢方薬は病名だけでなく、飲む人の体質や症状に適したものを選んで服用します。

漢方薬を利用する時には、専門家に相談して上手に利用しましょう。

(北山 恵理)

posted by なつめ at 00:00| リビング新聞−よもやま話−

2018年07月28日

夏こそ冷えの季節@笆[病に注意

この度の西日本豪雨災害で被害にあわれました皆様、またそのご家族の皆様に心よりお見舞い申し上げます。

猛暑が続いていますが、皆様大丈夫でしょうか?

熱中症への注意はもちろんのこと、室内の冷え過ぎにも注意が必要です。

今週もリビング新聞の漢方よもやま話の更新です(30/7/28号)

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7月前半から記録的な猛暑日が続いています。

熱中症に注意が必要ですが、「冷房病」にも気をつけたいところです。

現在はスーパーやショッピングモールには必ず冷房が入っています。

うだるような暑い外から涼しい室内に入れば気持ちはいいのですが、長時間冷えた空間に居ることで、冷房病になる人がいるのです。

冷房病と呼ばれる症状として、足腰の冷え、倦怠感、食欲不振、便秘、頭痛、腰痛、不眠などがあります。

また、ホルモンの乱れを引き起こし、月経不順や月経痛の要因になることもあると考えられています。

冷房病に用いる漢方薬の一つ、五積散(ごしゃくさん)は、寒冷および湿気によって悪化する諸症状によく用いられ、応用範囲の広い薬です。

積(しゃく)とは停滞を意味し、五積は「寒・食・気・血・水」の5つの滞り≠フことで、体に害になると考えられています。

例えば、胃腸機能が低下したり、食べ過ぎたりして食べたものが胃に停滞して起こる胃もたれなどの諸症状は食積です。

食積から起こる腰痛や咳もあるので侮れません。

さて、冷房病にあたるのは寒積です。

冬場に外で体温を奪われて不調をきたすのも、夏場の冷房病も漢方においては同じ寒積といえます。

冷房や冷たい食物、飲み物を摂取する機会が多い夏こそ、冷えの季節と言えるかもしれません。

体を冷やしすぎないよう注意しましょう。

(北山 恵理)

posted by なつめ at 17:00| リビング新聞−よもやま話−

2018年07月03日

腎の働きと関係が多い耳鳴り

6月29日、関東甲信地方が梅雨明けしたと発表されました。

そして、台風まで㔟力を増しています。

ここ最近、体が乱れて不調を訴えている方続出ですが、日本というか地球も乱れております(;ω;)

気候が乱れる時に相談の増える耳鳴について、今週もリビング新聞の漢方よもやま話の更新です(30/6/30号)

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耳鳴りは周囲の音に関係なく、耳の中で発生する雑音です。

本人にしか分からない自覚的耳鳴りが大部分で、まれに血管や筋肉などから実際に音が出ている他覚的耳鳴りの人がいます。

目まいなどを伴うことが多く、聴力の減退である耳聾(じろう)の前段階で耳鳴りがすることもあります。

キーンといった高音やゴーという低音、セミの鳴いているようなジーという音などさまざまで
す。

江戸時代の尾張徳川家の藩医・浅井貞庵によって著された「方彙口訣(ほういくけつ)」には、
「太鼓の音やセミの声のごとく、また音楽合奏をするごとく鳴り続けるものがある」とあり、昔からいろいろな音の耳鳴りの相談を受けていたことが分かります。

漢方では、腎臓や生殖機能を含めた「腎」の働きが耳の症状と関係していることが多いと考えられます。

セミの鳴くような音がするときは腎の働きの低下を補う六味丸(ろくみがん)、高齢の人や体力の衰えた人などには八味丸(はちみがん)などが利用されます。

また、癇症(かんしょう)で頭痛があるような場合は釣藤散(ちょうとうさん)、体力があり体格が頑丈であれば大柴胡湯(だいさいことう)、肥満体質であれば防風通聖散(ぼうふうつうしょうさん)などが利用されることがあります。

西洋医学で苦手分野であったとしても、漢方で改善することは少なくありません。

一度専門家に相談してみてはいかがでしょうか。

(北山 良和)

posted by なつめ at 12:44| リビング新聞−よもやま話−