大変ご無沙汰しております。
長い間ブログを動かせておりませんでした。
というのも、引越し後に寿元堂薬局の記事を約2年にわたり大量に無断盗用していた薬局の存在が発覚し、そちらの対応で忙しない日々が続いておりました。
「HP以外には記事を載せない方がよい」というご助言もあり、
引き続きコラム記事の紹介はしていきますが、寿元堂薬局HPへのリンクを貼ることにしました。
ワンクリックお手間をかけてすることになり申し訳ありませんが、
興味のある記事はリンク先に飛んで続きをお読みいただきますよう、よろしくお願いいたします。
また、寿元堂が長年コラム連載してきましたリビング新聞社ですが、おかやまリビング新聞社が山陽新聞社・OHKと合併したため気持ち新たに「さりお」にて連載を続けております。
こちらも引き続きよろしくお願いいたします。
寿元堂薬局
2020年08月20日
ご無沙汰しております。
posted by なつめ at 00:00| 寿元堂薬局
2019年08月24日
創業43年の「寿元堂薬局」とは?
この度「倉敷市阿知三丁目東地区市街地再開発事業」にともない、該当地区の建築物が取り壊されることになり、令和元年六月から仮店舗に移転しています。
今後約二七ヶ月の間、仮店舗にて開局いたします。
一時的とはいえ、この度の店舗移転の機会に、日本の伝統医学である漢方を継承する寿元堂薬局について少し振り返ってみたいと思います。
また、令和三年の後半に再開発ビルが完成した後には倉敷駅前付近に戻る予定ですので、どうぞよろしくお願い申し上げます。
寿元堂薬局の歴史について、今週のリビング新聞の漢方Q&A(2019/8/23号)の更新です。

Q.創業43年の「寿元堂薬局」とは?
寿元堂薬局は、地区の再開発事業に伴い、6月から仮店舗に移転し、開局しています。移転作業のために、6月と7月の「続・陰陽虚実 漢方Q&A」を休み、今回から再開します。一時的とはいえ、店舗の移転を機会に、寿元堂薬局を改めて紹介したいと思います
A.漢方本来の価値を守り、広める拠点
●日本の伝統的な漢方∴鼡リに研さん
寿元堂薬局は、昭和51年に漢方専門薬局として創業して以来、43年間にわたって倉敷駅前通りで開局してきました。
今でこそ漢方薬がある程度普及していますが、開局当時は薬草や健康食品との違いさえ分からない人が多く、医療関係者のほとんどが漢方を否定していました。
そのような時代に倉敷で唯一の本格的な漢方専門薬局を開局して以来、日本の伝統的な漢方一筋に研さんを続けています。
●生薬にまみれて品質の大切さを理解
創業者の北山進三は、昭和48年に漢方の世界に入り、漢方卸問屋で多くの生薬(しょうやく)にまみれた毎日を送り、生薬の品質の良否をベテランの職人から教えてもらいました。
漢方薬を扱う人のほとんどが生薬の見本などから知識を得るのとは違い、漢方薬の原料生薬の品質の大切さがよく理解できたのです。
付属の漢方専門薬局で、大阪大学薬学部の高橋真太郎教授の愛弟子の山田実先生に漢方の手ほどきを受けました。
漢方の応用をよく実践していた山田先生の教えで、漢方に早く馴染むことができました。
なお、高橋先生は、猛毒のトリカブトを薬として使いやすくした「加工附子」を開発したことでも有名です。
●「医は仁術」を実践された生涯の師
生涯の師となる柴田良治(よしはる)先生に出会うことができたのもこの頃です。
柴田先生は、日本古来の漢方を継承する数少ない医師の一人でした。
柴田先生が主宰する研究会では、関西でトップクラスの先生方の飾らない知識と経験を間近に聞くことができ、流派を超えた先生方の知識を学ぶことにより、客観的に漢
方が理解できました。
漢方の本流をくむ柴田先生は、漢方の真髄である古典から多くを学び、「古典はいつも新しい」と言われていました。創業者も漢方の知識の宝庫である古典の知識を追求し、今では古典の蔵書が500冊を超えています。
柴田先生は、今ではほとんど死語になりつつある「医は仁術」を実践されていました。先生を師と仰ぐことができた創業者は、本当によい環境で漢方を学ぶことができたと思います。
●誤った先入観、多くの誤解が続く
世間で多い漢方に対する誤解を解くために、寿元堂薬局では昭和60年からリビング新聞にコラムを執筆しています。
平成元年には「黙堂柴田良治処方集」という詳しい処方集を編集しましたが、この頃は漢方を目指す人が多かったのか、当時の漢方専門書のベストセラーになりました。
漢方薬の消費が増え続けましたが、理解しにくい漢方医学は、なかなか普及しませんでした。
「風邪には葛根湯」などと、病名だけを参考にして漢方薬を使うことが広く行われ、「漢方の本
場は中国」という誤った先入観のためか、中国医学を漢方と間違え、健康食品やサプリメントを漢方薬と混同するなど、漢方に対する多くの誤解が長く続いています。
●漢方の伝統を守る口訣集と後継者
「漢方って何?」と聞かれて正しく答えられる人は、今でも少ないのではないでしょうか。
漢方と漢方薬に対する誤解を解くために、創業者は平成23年に「誤解だらけの漢方薬」を著わし
ました。漢方を必要とする人たちから漢方本来の価値を遠ざけないために、漢方を知ってもらうことが大切だからです。
このコラムを掲載している岡山リビング新聞社が出版しましたが、本書によって漢方の常識を知って驚いた人が多いようです。
今は漢方薬を扱う人は増えても漢方医学の継承者は減るばかりで、専門的に学べる場も非常にまれになってしまったので、次の世代に漢方を残すために、平成29年には「漢方処方・口訣集」(寿元堂薬局発行)を著わしました。漢方で重要な古典の資料の多くを一冊にまとめた処方集です。
さて、寿元堂薬局もそろそろ世代交代を迎えています。後継者は創業者の次女の北山恵理です。
漢方専門薬局で育ったせいか、上達が早いのが楽しみです。
今では寿元堂薬局の業務のほとんどを任せられますので、漢方の伝統を守っていくことができると確信しております。
今後約二七ヶ月の間、仮店舗にて開局いたします。
一時的とはいえ、この度の店舗移転の機会に、日本の伝統医学である漢方を継承する寿元堂薬局について少し振り返ってみたいと思います。
また、令和三年の後半に再開発ビルが完成した後には倉敷駅前付近に戻る予定ですので、どうぞよろしくお願い申し上げます。
寿元堂薬局の歴史について、今週のリビング新聞の漢方Q&A(2019/8/23号)の更新です。
Q.創業43年の「寿元堂薬局」とは?
寿元堂薬局は、地区の再開発事業に伴い、6月から仮店舗に移転し、開局しています。移転作業のために、6月と7月の「続・陰陽虚実 漢方Q&A」を休み、今回から再開します。一時的とはいえ、店舗の移転を機会に、寿元堂薬局を改めて紹介したいと思います
A.漢方本来の価値を守り、広める拠点
●日本の伝統的な漢方∴鼡リに研さん
寿元堂薬局は、昭和51年に漢方専門薬局として創業して以来、43年間にわたって倉敷駅前通りで開局してきました。
今でこそ漢方薬がある程度普及していますが、開局当時は薬草や健康食品との違いさえ分からない人が多く、医療関係者のほとんどが漢方を否定していました。
そのような時代に倉敷で唯一の本格的な漢方専門薬局を開局して以来、日本の伝統的な漢方一筋に研さんを続けています。
●生薬にまみれて品質の大切さを理解
創業者の北山進三は、昭和48年に漢方の世界に入り、漢方卸問屋で多くの生薬(しょうやく)にまみれた毎日を送り、生薬の品質の良否をベテランの職人から教えてもらいました。
漢方薬を扱う人のほとんどが生薬の見本などから知識を得るのとは違い、漢方薬の原料生薬の品質の大切さがよく理解できたのです。
付属の漢方専門薬局で、大阪大学薬学部の高橋真太郎教授の愛弟子の山田実先生に漢方の手ほどきを受けました。
漢方の応用をよく実践していた山田先生の教えで、漢方に早く馴染むことができました。
なお、高橋先生は、猛毒のトリカブトを薬として使いやすくした「加工附子」を開発したことでも有名です。
●「医は仁術」を実践された生涯の師
生涯の師となる柴田良治(よしはる)先生に出会うことができたのもこの頃です。
柴田先生は、日本古来の漢方を継承する数少ない医師の一人でした。
柴田先生が主宰する研究会では、関西でトップクラスの先生方の飾らない知識と経験を間近に聞くことができ、流派を超えた先生方の知識を学ぶことにより、客観的に漢
方が理解できました。
漢方の本流をくむ柴田先生は、漢方の真髄である古典から多くを学び、「古典はいつも新しい」と言われていました。創業者も漢方の知識の宝庫である古典の知識を追求し、今では古典の蔵書が500冊を超えています。
柴田先生は、今ではほとんど死語になりつつある「医は仁術」を実践されていました。先生を師と仰ぐことができた創業者は、本当によい環境で漢方を学ぶことができたと思います。
●誤った先入観、多くの誤解が続く
世間で多い漢方に対する誤解を解くために、寿元堂薬局では昭和60年からリビング新聞にコラムを執筆しています。
平成元年には「黙堂柴田良治処方集」という詳しい処方集を編集しましたが、この頃は漢方を目指す人が多かったのか、当時の漢方専門書のベストセラーになりました。
漢方薬の消費が増え続けましたが、理解しにくい漢方医学は、なかなか普及しませんでした。
「風邪には葛根湯」などと、病名だけを参考にして漢方薬を使うことが広く行われ、「漢方の本
場は中国」という誤った先入観のためか、中国医学を漢方と間違え、健康食品やサプリメントを漢方薬と混同するなど、漢方に対する多くの誤解が長く続いています。
●漢方の伝統を守る口訣集と後継者
「漢方って何?」と聞かれて正しく答えられる人は、今でも少ないのではないでしょうか。
漢方と漢方薬に対する誤解を解くために、創業者は平成23年に「誤解だらけの漢方薬」を著わし
ました。漢方を必要とする人たちから漢方本来の価値を遠ざけないために、漢方を知ってもらうことが大切だからです。
このコラムを掲載している岡山リビング新聞社が出版しましたが、本書によって漢方の常識を知って驚いた人が多いようです。
今は漢方薬を扱う人は増えても漢方医学の継承者は減るばかりで、専門的に学べる場も非常にまれになってしまったので、次の世代に漢方を残すために、平成29年には「漢方処方・口訣集」(寿元堂薬局発行)を著わしました。漢方で重要な古典の資料の多くを一冊にまとめた処方集です。
さて、寿元堂薬局もそろそろ世代交代を迎えています。後継者は創業者の次女の北山恵理です。
漢方専門薬局で育ったせいか、上達が早いのが楽しみです。
今では寿元堂薬局の業務のほとんどを任せられますので、漢方の伝統を守っていくことができると確信しております。
(北山進三)
posted by なつめ at 00:00| リビング新聞−漢方Q&A−
2019年08月05日
夏バテを回復する漢方!
皆様、ご無沙汰しておりました・・・。
寿元堂薬局は無事に仮店舗への移転が終わり、まだまだ慣れない環境の中ですがなんとか業務をこなしております。
以前と比べ倉敷駅から離れてしまい、ご不便をおかけしてしまう方も多く大変申し訳ございません。
私事で申し訳ありませんが、店舗と自宅の引越しがかさなりリビング新聞さんの連載も一時お休みさせていただいておりました。
今週から再開致しますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。
今年も災害級の暑さが続いております。
私が学生の頃より10℃も気温があがっています・・・恐ろしや。
毎日テレビで熱中症対策が放送されていますが、西洋医学が主流になる前は、漢方薬で様々な症状に対応してきました。
今回ご紹介するのは古典にも載る暑気あたりに対する漢方薬です。
では、久しぶりですが、リビング新聞(岡山)の「ここが知りたい漢方」の更新です(2019/8/2号)

今年は梅雨がなかなか明けずに、湿気の多い重だるい日が続きました。
梅雨が明けると今度は暑い日が続き、食欲が減退して疲れ気味という人が多いようです。
漢方では暑気あたりのことを中暑(ちゅうしょ)と言い、暑さに中( あた)った状態を指します。
今回は、夏バテを回復する漢方薬を紹介しましょう。
清暑益気湯(せいしょえっきとう)という漢方薬は2種類あり、「医学六要」(いがくりくよう)と「内外傷弁惑論」(ないがいしょうべんわくろん)という書物に載っています。
現在よく使われているのは「医学六要」の処方です。
体が熱く手足のだるさを感じ、食欲も元気もなくなり軟便気味で、次第に痩せていくような症状に用いられる薬です。
生脉散(しょうみゃくさん)という漢方薬は、脈が消えそうになった時に、脈を復活させる処方として作られたものです。
脱水症状を主とする夏バテ、体力が低下した時の疲労回復などに効果的です。
そして、夏バテで弱った体力を補う特効薬〞の一つに牛黄(ごおう)があります。
牛黄は牛の胆石。
3000頭に1、2頭からしか取れない希少価値の高い漢方薬です。牛黄は品質が効き目に大きく影響するため、良質のものを選ぶことが非常に大切です。
夏は暑さだけでなく、冷えにも気を付けたいところです。
最近では「夏こそ冷えの季節」ともいわれるほど。
江戸時代の医学書である「方彙口訣」(ほういくけつ)には「夜は寝冷えなどで夜陰の気を受けやすく、また、暑さに苦しんで生ものや冷や水などを飲み食いするゆえに、体の中が冷飲食に傷られる」とあり、冷蔵庫や扇風機のない時代にもかかわらず夏の冷えに注意を呼び掛けています。
冷房などが当たり前の現代では、なおさら注意が必要。冷房を使用する際は温度を下げ過ぎないよう注意しましょう。
また、暑い日には冷えた飲み物やアイスクリームなど体を冷やすものにばかり手が伸びてしまいがちですが、飲み過ぎや食べ過ぎに気をつけたいものです。
寿元堂薬局は無事に仮店舗への移転が終わり、まだまだ慣れない環境の中ですがなんとか業務をこなしております。
以前と比べ倉敷駅から離れてしまい、ご不便をおかけしてしまう方も多く大変申し訳ございません。
私事で申し訳ありませんが、店舗と自宅の引越しがかさなりリビング新聞さんの連載も一時お休みさせていただいておりました。
今週から再開致しますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。
今年も災害級の暑さが続いております。
私が学生の頃より10℃も気温があがっています・・・恐ろしや。
毎日テレビで熱中症対策が放送されていますが、西洋医学が主流になる前は、漢方薬で様々な症状に対応してきました。
今回ご紹介するのは古典にも載る暑気あたりに対する漢方薬です。
では、久しぶりですが、リビング新聞(岡山)の「ここが知りたい漢方」の更新です(2019/8/2号)
今年は梅雨がなかなか明けずに、湿気の多い重だるい日が続きました。
梅雨が明けると今度は暑い日が続き、食欲が減退して疲れ気味という人が多いようです。
漢方では暑気あたりのことを中暑(ちゅうしょ)と言い、暑さに中( あた)った状態を指します。
今回は、夏バテを回復する漢方薬を紹介しましょう。
清暑益気湯(せいしょえっきとう)という漢方薬は2種類あり、「医学六要」(いがくりくよう)と「内外傷弁惑論」(ないがいしょうべんわくろん)という書物に載っています。
現在よく使われているのは「医学六要」の処方です。
体が熱く手足のだるさを感じ、食欲も元気もなくなり軟便気味で、次第に痩せていくような症状に用いられる薬です。
生脉散(しょうみゃくさん)という漢方薬は、脈が消えそうになった時に、脈を復活させる処方として作られたものです。
脱水症状を主とする夏バテ、体力が低下した時の疲労回復などに効果的です。
そして、夏バテで弱った体力を補う特効薬〞の一つに牛黄(ごおう)があります。
牛黄は牛の胆石。
3000頭に1、2頭からしか取れない希少価値の高い漢方薬です。牛黄は品質が効き目に大きく影響するため、良質のものを選ぶことが非常に大切です。
夏は暑さだけでなく、冷えにも気を付けたいところです。
最近では「夏こそ冷えの季節」ともいわれるほど。
江戸時代の医学書である「方彙口訣」(ほういくけつ)には「夜は寝冷えなどで夜陰の気を受けやすく、また、暑さに苦しんで生ものや冷や水などを飲み食いするゆえに、体の中が冷飲食に傷られる」とあり、冷蔵庫や扇風機のない時代にもかかわらず夏の冷えに注意を呼び掛けています。
冷房などが当たり前の現代では、なおさら注意が必要。冷房を使用する際は温度を下げ過ぎないよう注意しましょう。
また、暑い日には冷えた飲み物やアイスクリームなど体を冷やすものにばかり手が伸びてしまいがちですが、飲み過ぎや食べ過ぎに気をつけたいものです。
(北山 恵理)
posted by なつめ at 13:33| リビング新聞(岡山)−ここが知りたい漢方−