2018年02月10日

嬉しいお言葉

昨日は妊活カウンセラーの千原亜希さんが、カウンセリングを受ける方と一緒に寿元堂薬局に来局されました。

以前から、時々倉敷にお住まいの方や漢方に興味がある方などは寿元堂薬局でカウンセリングをされています。

別室でカウンセリングをされた後、その方から嬉しいお言葉をいただきました。

「こんなに専門的な薬局が倉敷にあることを、もっと早く知りたかった」

「漢方」という看板を掲げることは簡単ですが、生薬を直接見ることのできる病院や薬局はそうそうないのだとか…。

薬局内の生薬(実際に煎じ薬で使用するもの)をご覧になって驚かれていました。

病院などでもらう漢方薬は粉や錠剤のようなエキス製剤(エキス製剤の説明についてはこちら→★★★)が大半ですし、皆さん、お忙しい方が多いので以前と比較すると手軽なエキス製剤をお渡しする機会が増えたように思います。

ですが、寿元堂薬局の主流の漢方薬のかたちは煎じ薬です。

エキス製剤で対応できる方だと問題ありませんが、煎じ薬が必要な場合はまだまだ多いです。

また、

「あれやこれや勧められないのがよいですね」

とも。

漢方薬局って色々なものをどんどん売りつけられるイメージがあるみたいです…(・ω・`)

もちろん寿元堂薬局もその方にとって必要なものであれば助言はさせていただきます。

煎じ薬の効果が必要な場合は、手軽なエキス製剤でなく煎じ薬をお勧めします。

ですが、不必要なものはお勧めしません。

私だって、どうせお金をかけるなら必要なものにかけたいですから。

また、

「こんなに話を聞いてもらえるとは思わなかった」

というお声もよくあります。

漢方薬は病名だけでは選べません。

色々なお話をお伺いして、漢方薬を選ぶ糸口を見つけないとお薬が選べないんです。

でも以前、国が指定する難病で悩まれているお客様に少しでも合うお薬を選びたくて質問をしていたら、「こんなに質問攻めにされるなんて」とお叱りを受けたこともあります…ごめんなさい (´;ω;`)

それぞれの病院・薬局で考え方、やり方は異なりますが、結局のところ餅は餅屋。

西洋医学は西洋医学のプロにお任せして、師匠は漢方の専門性を追究するために頑張ってきました。

その魂は雛鳥の刷り込みのように、弟子にもしっかりすり込まれています(笑)

いくつかの嬉しいお言葉をいただき、これからも日本の伝統医学である漢方を絶やさぬよう頑張っていきたいと改めて感じた1日でした。

最後に亜希さん手作りの可愛いアロマバスボムをいただきました。

image1.jpeg

♡のかたちでバレンタイン仕様ですね〜

2/13(火)にバレンタインレッスンもあるみたいです→★★★

亜希さん、ありがとうございました(´∪`*人)♡

posted by なつめ at 21:02| 寿元堂薬局

2018年02月03日

冷えを改善する漢方薬は?

今日は節分です。

670977.jpg

いきなりですが、豆まきに使う豆は炒った豆ですよね。

これにはきちんと理由があって、生の豆を使うと拾い忘れた豆から芽が出てしまうと縁起が悪いからだそう。

また、「炒る」は「射る」にも通じ、鬼の目である「魔の目(魔目=まめ)」に豆を投げつけて、「魔を滅する(魔滅=まめ)」と考えられていたそうです。

そして最後は、豆を人間が食べてしまうことで鬼を退治したことになるわけですね。

豆まきをして、ご家族みんなで1年の健康を願いましょう♪

さて、今回は女性の漢方薬によく含まれている当帰(とうき)について、リビング新聞の漢方Q&A(2018/2/3号)の更新です。

はかせA.jpg

Q.冷えを改善する漢方薬は?

 寒さが続き体が冷えます。冷えは万病のもとなどと聞くと気になります。漢方薬を飲むと冷え症がよくなると聞きましたが本当でしょうか。(28歳、女性)

A.体を温める代表的な生薬は“当帰”

 1月の下旬から寒さが一段と厳しくなり、今年はまだ寒い日が続きそう。冷え症の人にはつらい季節です。日本人には冷え症が多く、女性の3分の2、男女合わせて約半数が冷え症といわれることがあります。そして、その多くは体質的なもので、冷え症の改善を求める人の大半は女性です。

 漢方では昔から、冷えが病気に関係していることに気付いており、神経痛、腰痛、関節リウマチ、膀胱(ぼうこう)炎、腹痛、月経不順、不妊症、その他多くの病気に使われる漢方薬の中には冷えを改善する効果があるものがたくさんあります。

 漢方では、一人一人の症状と体質に適する漢方薬を飲むことによって病気を改善しますが、病気の人から細かく症状を伺うと、冷えがあることが少なくないのです。

 そして冷えの症状も、手足が冷える、下腹部が冷える、下半身が冷える、冷えてのぼせる、水中に座っているように冷えるなどさまざまです。

 また、冷え症を気にするあまり、月経不順、月経痛などのありふれた症状を改善することに気付いていない人もあります。そのようなときにも適切な漢方薬を続けて飲むと、冷え症の改善と共に他の症状もよくなっていきます。

 体を温める代表的な生薬(しょうやく)に、セリ科多年草の根を乾燥した当帰(とうき)があります。大和当帰、北海当帰、唐当帰(からとうき)などがあり、味や香りはもちろん、効果も異なります。日本で古くから使われている良質の大和当帰は本当帰(ほんとうき)ともいわれ、現在では奈良の吉野地方でわずかに栽培されるだけになり、中でも大深当帰(おぶかとうき)と呼ばれるものは最上品です。寿元堂薬局は大深当帰を使っていますが、一般には北海当帰が多く使われます。中国産の唐当帰は同じセリ科の別種の植物です。

 当帰が含まれる当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)、加味逍遙散(かみしょうようさん)、温経湯(うんけいとう)などの漢方薬は、冷え症の女性によく使われます。

 キンポウゲ科トリカブト属の塊根も、たいへんよく体を温める生薬です。猛毒があることで知られるトリカブトも使い方次第で隨分役に立つ生薬として利用されます。

 現在は毒性を弱めたものが使われており、真武湯(しんぶとう)、八味地黄丸(はちみじおうがん)、牛車腎気丸(ごしゃじんきがん)などに含まれて冷え症の改善に役立っています。

 最近までは、単に冷える性分として西洋医学で軽んじられてきた冷え症ですが、漢方では真剣に取り組んできた長い歴史があります。漢方薬を上手に利用してください。

(北山進三)
posted by なつめ at 17:30| リビング新聞−漢方Q&A−

2018年01月27日

枸杞の実はスーパーフード!

「ゴジベリー」で一躍有名になった枸杞の実。

横文字でお洒落な名前だと漢方とは無縁のように思えますが、漢方では昔から「枸杞子(くこし)」という生薬として用いられてきました。

そんな枸杞の実をテーマに、今週もリビング新聞の漢方よもやま話の更新です(30/1/27号)

1cdd3da51bcd88be34beb812417c0fec_m.jpg

近年スーパーフードとして注目される食品が幾つかありますが、その一つ「ゴジベリー」は、枸杞(くこ)の実のことです。

杏仁豆腐にトッピングされている赤い実≠ニ言った方が分かりやすいかもしれません。

枸杞の実は、生薬(しょうやく)の名を「枸杞子(くこし)」といい、主に強壮作用を目的として利用されます。

中国最古の薬物書「神農本草経(しんのうほんぞうきょう)」では、「命を養う」薬とされる上品(じょうほん)に分類され、「久しく服用すると、筋骨をしっかりさせ、身を軽くし老いない」とあり、古くからその効果が認識されていたことが伺えます。

さらに枸杞は、葉を枸杞葉、根の皮を地骨皮という生薬として利用されます。

「楊貴妃(719〜756年)は美容のために枸杞を食べていた」「文徳天皇(827〜858年)は枸杞を栽培する庭園を所有しており、この庭園の管理人が枸杞をいつも食べていたため120歳まで生きた」などの逸話が残っています。

また、夏目漱石が正岡子規へ送った句「枸杞の垣田楽焼くは此奥か」、与謝蕪村が詠んだ句「枸杞垣の似たるに迷う都人」にも登場しています。

現在でも眼精疲労などに良いとされる杞菊地黄丸(こぎくじおうがん)に配合されたり、料理での利用や枸杞酒として親しまれています。

約2000年以上前から重宝されている生薬が改めて注目されることは面白いものです。

(北山 良和)

posted by なつめ at 16:00| リビング新聞−よもやま話−