2018年09月08日

煎じ薬とエキス製剤は全くの別物

先日、無事に第1回目のリビングカルチャースクールを終えることができました。

生薬の原形に触れていただき、比較的(笑)美味しく食べれる生薬や、原料が一緒でも修治の仕方が異なると別の生薬として扱われるものを食べていただきました。

悲しいかな、生薬を実際に手にとる機会が滅多になくなってしまった現在。

少しでも漢方を身近に感じていただくきっかけになれば嬉しいです。

さて、今週もリビング新聞(岡山)の「ここが知りたい漢方」の更新です(30/9/8号)

漢方薬の剤型(煎薬、顆粒剤、錠剤)A.jpg

漢方薬にはさまざまな剤型があります。

日本の伝統医学である漢方薬本来の剤型のほとんどは「煎じ薬」です。

現在では見掛けることが少なくなってしまいましたが、複数の生薬(しょうやく)を組み合わせた
漢方薬を煮詰めて作ります。

漢方薬が全盛期だった江戸時代には、薬といえば煎じ薬のことを指していたのです。

また、煎じ薬のエキスを抽出して作られた、顆粒剤や錠剤などの剤型のものを総称して「エキス
製剤」と呼んでいます。

昭和32年に小太郎漢方製薬が、粉ミルクをヒントにエキス製剤を発売したのが始まりで、現在で
は保険診療でも多くの製剤が消費されるようになりました。

そのため、漢方薬本来の剤型がエキス製剤と思っている人も増えています。

しかし、煎じ薬とエキス製剤は全くの別物と考えた方がよいでしょう。

煎じ薬とエキス製剤の違いは、豆をひいて作るコーヒーと、インスタントのコーヒーで想像すれ
ば分かりやすいかもしれません。

両者はそれぞれ長所と短所があります。 

女性の社会進出が当たり前になり忙しい人が多い昨今、手軽なエキス製剤は重宝されます。

持ち運びが簡単で、煮詰める手間もかかりません。

一方、煎じ薬は煮詰める手間はかかりますが、漢方薬本来の剤型であり、最も効果を実感しや
すいかたちです。

エキス製剤を試して効果が得られず、同じ漢方薬の煎じ薬で効果の違いを実感した人は少なくありません。

ただ、剤型だけでなく、原料の品質も漢方薬の効果を大きく左右する要素の一つです。

品質の良くない生薬で作る煎じ薬と、品質の良い生薬で作るエキス製剤で比較した際には、エキス製剤の方が効果を実感しやすい場合があります。

一般の方には原料の品質は分かりにくいものですから、専門家に相談しながら上手に利用しましょう。

(北山 恵理)

2018年08月25日

余分な水や膿を出すハトムギ

以前お知らせさせていただきました「リビングカルチャースクール -漢方を学ぼう- 」ですが、おかげさまで参加申込人数が定員に達しましたので、申込み受付を終了とさせていただきます。

なんとキャンセル待ちをしてくださっている方も複数人いらっしゃるようで…皆様、有難うございます(;ω;)

それだけ「漢方」というものに興味がある方が多いのでしょうね。

さて、今週もリビング新聞の漢方よもやま話の更新です(30/8/25号)

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暑い日が続く夏には、冷たいお茶がおいしいですね。

スーパーなどでよく見かけるハトムギ茶。その原料のハトムギは、イネ科の一年草で、ハトが好んで実を食べることから「ハトムギ」と呼ばれるようになったそうです。

ハトムギは、民間療法ではイボ取りに効果があることでも有名です。

江戸時代の儒学者で医師でもある貝原益軒が、ハトムギを飲めばイボ取りや母乳が増すと、薬物についてまとめた本草書「大和本草(やまとほんぞう)」に記載したことが、民間で使用される始まりとされています。

また、ハトムギの種皮を除いた種子は、薏苡仁(よくいにん)といい、漢方薬の原料に使う生薬(しょうやく)の一つとして扱われます。

薏苡仁は白色で重く肥大しており、噛(か)むと歯に付くものが良品とされ、漢方薬の原料としては、体内の余分な水や膿(うみ)を出す作用があるといわれています。

関節痛などに用いられる麻杏薏甘湯(まきょうよくかんとう)や薏苡仁湯(よくいにんとう)、化膿性疾患などに用いられる腸廱湯(ちょうようとう)などに含まれます。

民間療法での用い方は、漢方薬のような独特の治療体系はなく、病名や症状だけに合わせて用います。

一方、漢方薬は病名だけでなく、飲む人の体質や症状に適したものを選んで服用します。

漢方薬を利用する時には、専門家に相談して上手に利用しましょう。

(北山 恵理)

posted by なつめ at 00:00| リビング新聞−よもやま話−

2018年08月15日

●●イベントのお知らせ ー『冷えとりと漢方のお話会』ー ●●

8月25日(土)にある冷えとり靴下くらしきぬさんのイベントで、寿元堂薬局スタッフ北山恵理が『冷えと漢方』についてお話させていただきます。

漢方が普及こそしてはいるけれど、浸透はしていないと感じることが少なくありません。

薬局での経験もまじえてお話することで、少しでも漢方のことを知っていただければと思っています。

また、この日限定で、くらしきぬさんの倉敷本店では初のサンプル市を開催されるそうです。

希少なお品もあるようなので、要チェックです!

皆さまのご参加を心よりお待ちしております。

詳しくは、くらしきぬさんのHPからどうぞ→★★★



posted by なつめ at 22:36| 寿元堂薬局