2019年01月07日

明けましておめでとうございます

明けましておめでとうございます!

寿元堂薬局は本日より通常通り営業しております。

本年も寿元堂薬局をどうぞよろしくお願い申し上げます。

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posted by なつめ at 07:00| 寿元堂薬局

2018年12月27日

疲労に用いられる漢方薬

あっという間に1年が終わりをむかえようとしています。

毎年、1年の終わりに「ここのお屠蘇が美味しい」とお屠蘇を買いに来られる方がいらっしゃいます。

新しい1年を迎える朝に寿元堂のお屠蘇を選んでくださるのは嬉しいことです。

今年も本当にあと少し。

心せわしい年の暮れですが、皆様ご自愛ください。

さて、今年最後のリビング新聞の漢方よもやま話の更新です(30/12/27号)

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複雑な現代社会では、さまざまなストレスのためか疲労を訴える人が増えています。

しかし、身体的な検査の異常を重視してきた西洋医学では、疲労には積極的に対応されていないのが現状です。

一方、漢方ではすべての体調不良の改善を目的としてきた歴史があります。

疲れやすい人や過労のために体調が良くない状態を、漢方では虚証の人とか虚の状態であるとして、身体を補う工夫を重ねてきました。

気力も体力も衰えてしまった時に用いることが多い十全大補湯(じゅうぜんたいほとう)は、貧血傾向で食欲がなく、乾燥肌の傾向がある人に適することが多い薬です。

補中益気湯(ほちゅうえっきとう)は気を益する補剤です。

胃を整え、身体の弱い人の疲れを癒やし、体力増強剤として虚弱体質の改善によく使われます。

小建中湯(しょうけんちゅうとう)は普段から身体が虚弱で疲労しやすい人に適することが多い薬です。

全身の疲労倦怠(けんたい)感、腹痛、動悸(どうき)、寝汗、手足のほてりなどの症状を目標に用いられます。

子どもの虚弱体質の改善などにも用いられ、応用範囲の広い漢方薬です。 

ほかにも、疲労に用いられる漢方薬は多くありますが、疲労は慢性になる前に十分な休養を取ることが何より大切です。

それでも休めないときや、慢性的な疲労が続いているときなどは、漢方で上手に補えば楽になるでしょう。

(北山 恵理)

posted by なつめ at 17:55| リビング新聞−よもやま話−

2018年12月15日

風邪の初期、葛根湯では治らない?

先日、某朝の情報番組で「風邪をひいた時の1番の薬は寝ること」だと言っていました。

当たり前のことなのですが、ついつい理屈に振り回されてしまって、その当たり前のことを見失っていることが多くなってしまっているような気がします。

最近、知らない人はほとんどいないほど有名になった葛根湯。

なんでも万人に合うというものはありません。

特に漢方薬は飲む人の体質や飲み時が効果を左右します。

葛根湯も飲む人を選ぶことを是非知っておいてくださいね。

さて、今週のリビング新聞の漢方Q&A(2018/12/15号)の更新です。

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Q.風邪の初期、葛根湯では治らない?

 風邪を引いた時は葛根湯(かっこんとう)を飲んでいます。しかし、風邪の引き初めに葛根湯を飲んでも治らない、とテレビで放送されていましたが本当でしょうか。私の友人も「気になる」と関心を寄せています。(34歳、女性)

A.葛根湯は効きますが、使い方が大切です

 また、漢方薬についてテレビでいいかげんなことを放送したようです。

 いかにも物知りの人が質問に答える番組で、「風邪の引き初めの効果は葛根湯も総合感冒薬も変わらない」と某大学の研究結果を引用しました。

 この大学の研究は、風邪の初期に、それぞれ168人と172人に葛根湯と総合感冒薬を飲ませて比較した結果、効果に違いがみられなかったということです。

 またある医師が「葛根湯も総合感冒薬も風邪の症状を和らげるだけで、風邪を治す効果はない」と断言しました。西洋医学の感覚ではそうかもしれませんが、漢方の世界では大きな間違いです。

 実は「風邪の初期」というだけで葛根湯を飲んで効かないケースが多いことは、心ある漢方家の常識です。そればかりか、使い方が悪ければ副作用と間違えられるような不都合な作用が出ることもあるのです。

 ところが、風邪には葛根湯≠ニいうように、医療関係者を含めて多くの人が葛根湯を風邪薬と思っている現状では、葛根湯の効果はテレビの放送のような意味合いしか持ち得ないでしょう。

 しかし、漢方薬は飲む人の体質や症状などを含めた全身状態に適した薬を選んで飲むもので、病名で薬を選ぶものではありません。

 風邪の初期に使われる漢方薬も、市販されている薬だけで、葛根湯、麻黄湯(まおうとう)、小青竜湯(しょうせいりゅうとう)、桂枝湯(けいしとう)、参蘇飲(じんそいん)、香蘇散(こうそさん)、麻黄附子細辛湯(まおうぶしさいしんとう)などがあります。

 これらをその人の状態に合わせて使い分ければ、漢方本来の効果が引き出しやすいのです。

 寿元堂薬局には、風邪で葛根湯を勧める状態の人が来られることは少なく、せいぜい10人のうち1人か2人。

 私自身は、風邪を引いて葛根湯を飲んだことが2度あり、どちらもよく効きました。特に大みそかの夕方に39℃を超える熱が出て、寝正月になるかと思ったときに葛根湯を煎じて飲んで、1晩できれいに風邪が治って、よいお正月を迎えたことを覚えています。

 テレビで引用された論文にも、葛根湯を漢方という医学の考え方を考慮しないで、風邪の初期という目標だけで使ったことが、結果に影響している原因の一つかも知れない、ということが書かれています。

 西洋医学には風邪を治す薬がないことは医学の常識ですが、漢方薬を上手に使えば風邪が治せるかもしれません。

 漢方薬は使い方で大きく効果が変わるのです。

(北山進三)

posted by なつめ at 00:00| リビング新聞−漢方Q&A−